カテゴリー「野球マンガ」の6件の記事

2008年2月16日 (土)

春球およびアフタとマガとモーニング

日常では毎日、野球・野球・矢野・野球なのに
マンガの、しかも月刊誌のことしかネタにできていないのは
情報が熱いうちに更新できないからです。

春キャンはネタの宝庫なのに!!
ブイはみんなのものだから!
仔猫は春の季語だから!


高木さんのキャンレポで、「楽天がいちばんよくみえたヨー
オッチャンたちが2軍調整でいなかったからよけいに
みんなキラキラのピッチピチで声も出てたしとくに投手陣がよかった、
なにより元気があって勝てるチームの雰囲気があったヨー 」
といってくれたのをココロにぐっときざみこんだり
(@ドラクエ、もしくはそこだけもらって大事にしようby.某乙女投手)
ワシっこ高卒ルーキーズがシーサーつくりにいって
お互いのシーサーに点数をつけるとしたら?という質問の答えに悶絶したり

・・・なにあのカワイイ答え!
小学生のナカヨシグループかっての!つかワシの新人は、
去年も一昨年も性格天然カワイコちゃんしか
とらない決まりでもあんのか?!

ミッキーの好み?

そのほか青山くんとまーが今年もなかよく同室だったり
休息日にハセくんとワンワンがジェンガ崩してキャッキャしてたり
ワシっこの遊びはホント小学生ぽくて和みます。
(いや、殿下はおゴルフとかしてんだろうけどさ)

ところで長谷部くんは素直そうに見えて実はクレバーでいい投手っぽい。
投球アピールや見せ所、コメントもさることながら
自分の弱点を知ってリリースまで変えられるなんて、
すごい勇気と自制心。投手なのに。
(※投手は欲望と誘惑に弱いという偏見があります。)

わたしが体格に恵まれていないプレイヤーに注目するのは
彼らが絶対的な不利を補うための努力の仕方や
自分にとっての効果的な方向性を知っているからです。
毎年のストーブリーグで戦力外通告に翻弄される選手をみるたび
辛いことだと思いつつも、
「自分が戦力外になるなんて思ってもみなかった」と
告白する選手の多さ(特に若手)に憤りを覚えることも少なくありません。
結果も残せず利益に貢献もできていないのに
その自信はいったいどこからやってくるの?
一流と呼ばれているプレイヤーはみんな、
才能の上に想像もできないような努力を重ねていて、
そのうえで迫りくる老いや衰えと日々戦っているんじゃないの?
いつ観戦しても必ず堂々とグラウンドにたっている満身創痍のあの人や
マウンドに手をあて願うあの人とかあのコを、
わたしたちは試合という表舞台でしかみられないけど
こうして目の前でプレイをみせてくれるということだけで
もうすでに選ばれているんだなあ、と思います。
だから元西武の柴田さん、とって欲しかったなノムサン。

・・・はなしがズレました。
自分の長所と短所を知っている、もしくは常に自分を
客観視する訓練をしているひとは(そうしないとプロになれなかった選手は)
それだけ自身の衰えや、ちょっとした違和感レベルの故障にも
気づきやすいということで、つまりプレイヤーとして
長く活躍を見せてくれる安心感があるからです。
そして長く選手を続けてくれれば、若手では到底できない
熟成した野球を魅せてくれると思うからです。
今年も期待してます、草野さん!

ちいさい続きでいうと、育成の内村くんが二軍に入って
ホントにホントにうれしかったなあ。
俊足で守備上手の若手内野手、必要ですよね監督!
ストライクゾーンも狭いし。
ところで内村くん、
好物は生野菜ですとかいってる場合じゃないよ!
肉とか炭水化物をたんとお食べ!!

※イーグルス二軍の、内村賢介内野手(163cm)は
現在のプロ野球選手でいちばんミニマムな選手です。

ところでマリーンズ監督デーでは、あの昭和のオトコマエ岩隈をぬいて
なんの間違いか計算ミスか、
チョコ数ワシっこ1位の嶋くんでしたが
実は彼は、野村が三年目の今年が真の正念場。
捕手としてはなかなか魅力的なんだけど
その配球の機微をわかってくれる捕手出身監督じゃないと
去年の打力じゃたぶん使ってもらえない。
だってグラウンドには9人しかいないんだもん。
野球は点とらなきゃ勝てないんだもん。
今年の投手陣の充実ぶりと、ルーキー捕手・伊志嶺くんの打撃力。
(いや、伊志嶺くんも頼りがいありそーでいい選手なのよ。)
嶋くんの記憶力と洞察力と、実は豊富な闘争心は
トシ取ってから観てる方が唸るような捕手になってくれそうなので
なんとか打撃も磨いてほしいんですけどね。

まあでも、女子人気はあるみたいなので
今年はおおっぴらに応援すんのはやめときますが。つーん。




ちなみに今、連載中の野球マンガで注目しているのは
表題の3つなんですが(例のG星リバイバルはなんかまだ直視できない・・・
でも面白いらしいのでそのうち読むとは思いますが
けして、アフタヌーンのアレがいちばんと思ってるわけではありません。
むしろ高揚感ではマガジンのコレがもう・・・!
越境で選手を集める私立の強豪校が
実際の甲子園でプレイしているのはまぎれもない事実なわけで
強豪がなぜ強豪たるのか、どうしてそこまでして野球をやるのかを
まっすぐにしかも少年漫画として堂々と描いていてすばらしい。
なにより、勝負(勝敗)に(作者も)貪欲なのが大好きです。
・・・ところでこの方、絶対Dファンだよね。
アフタヌーンのアレは今までにない、という点で非常に興味深い。
また、前作から好きな作家さんだったので転身ぶりにちょっとびっくりした。
内容は理論派ですがストーリー的にはけっこうファンタジーです。
そしてモーニングのソレはいわずもがな。
野球好きはもちろん、ムシロ野球が嫌いなひとにオススメしたい逸品です。

いまみっつとも地方予選中なのでおもしろく見比べています。
ちょっと気になるのは、地方で優勝して代表になると
20人のベンチ入りが18人に減らされること。
関東昭和はムシロそれがおもしろいし
西浦はそんなのまったくかんけーないけど、
青道はどうなるのかね。

9巻は亮介がやさしくて来週代打で春市が出るし
それ自体はうれしくてオトートのセンスに期待してますが
万が一にーちゃんになんかあったらどうしよう、と
イチモツ(by.未来講師めぐる)の不安を感じています。


そしておなじみ、チビセンセーの野球川柳は
Dのことかな?Gのことかな?
Dいえば、・・・アイツの本、予約しちゃった・・・。

勝ち負けでいえば負けの気分です・・・。
ヒントは森のんの親友。

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2008年2月10日 (日)

野球マンガにおける兄弟姉妹関係学

アフタヌーン3月号。

なんつーかもー。
ちょっとひどくない?三橋くん。
タジキスタンにいろいろ開眼されちゃってるエースの
予想以上の野球感覚の悪さにびっくりです。
ベンチ阿部が(自分では知らないうちに)
だんだんかわいそーな状況になってきていてどうしよー、という感じ。

だいたい、「首振る投手がキライ」な理由が
「阿部くんの根っこに榛名サンがいる」からだってわかってんじゃん。
それでも、表面上の嫌われない工夫はするくせに
自分から好かれようという努力はしないなんて、
臆病を通り越して強欲だ。

あれはもう、過去のトラウマのせいだけじゃなくて
三橋がひとりっこということに
大きな要因があるような気がします。

・・・ひとりっこにケンカを売っているわけでは、決してない。



野球に限らずスポーツ全般や芸術方面などで
兄弟姉妹が同じ道に進むことは実際に少なくありません。
せっかく緻密なキャラデータがあるマンガですので
ちょっと簡単な統計をとってみましょう。

注1:ここからは20年くらい前に読んだ、漫画家・浪花愛さんによる
某サッカーマンガでの考察をうろおぼえのまま底本としています。
うろおぼえといいつつも、浪花愛さんが考察の元とした
学術書の名前まで記憶に残っているほど面白くて
何度も読んだマンガでした。(・・・だから見逃してください)
学術書は検索したらもちろん引っかかりませんでした。
なにしろうろおぼえなので
注2:さらにそこに物語上の設定を絡めて個人的な見解を述べている
だけなので、実際の兄弟姉妹関係がこうだと言っているわけでは
決してありません
ので、くれぐれも誤解なきようおねがいします。
ちなみにわたしは同性2人きょうだいの下です。



まず兄弟姉妹での位置関係を
「うえ」「した」「まんなか」「ひとりっこ」
4つに分類してみます。


「うえ」
、つまりお兄ちゃんお姉ちゃんの特性はおおまかにみて、
面倒見がよく慎重で我慢強く責任感がある。
反面、冒険ができなくてあきらめがよすぎる。

「うえ」は、いずれ我慢を強いられたり
あきらめなくてはならない状況にぶつかることが多いのですが
「した」ができるまでは親の愛情や期待や干渉を一身に受けているわけです。
第1子として大事に大事に育てられた歴史を持っているため
よゆうがあって比較的おっとり型
西浦メンバーでは、阿部・花井・西広くん・浜ちゃん。
(モモカン・しのーか・ウメちゃんも)
桐青では和サンのみ。(ロカさんも)
他校では、叶くん、織田くん、イッチャン(ルリちゃんも)
(・・・山田太郎や小湊亮介も)



それに比べて「した」は、甘やかされるのか放任なのか
比較的自由で、好きなように勝手
に育っていきます。
きょうだいではじめたスポーツや習い事を「うえ」がやめてしまっても
「した」が続けて一生の仕事にするのもよくあることで、
事実、プロ野球選手や金メダリスト、
相撲の横綱にも「した」がほんっとに多いです。
生まれたころから絶対的なライバルがそばにいるせいで
「うえ」にはない強い負けん気が育つそうです(とくに男兄弟の弟)。
また、絶えず親の干渉を受けている「うえ」をみて育っているので
要領がよくちゃっかりしている面も多くあります。
西浦では、泉くん・沖くん・フミキ・そしてもちろん田島くん(援団カジも)
桐青では、準太・利央・マサヤン・前チン・タケ・迅・慎吾。
他校では、榛名・秋丸・ハタケくん・タイさん。
(・・・小湊春市、伊佐敷純もたぶんここ)

美丞戦での打者シフト研究を田島がいち早く気づいて
花井にアドバイスを送ったときの
泉くんとの反応のちがいが、そういや実に顕著でした。
花井でいえば、田島という才能の前に自分をあきらめずにいるには
かなりの自己啓発が必要
なんですね。
あきらめないって単純にいうとワガママの一種だからさ、
自分はワガママを言っちゃいけないという経験が
刷込まれているんです、お兄ちゃん。
かといってタジマに冷たくしたり憎んだりしないおっとりさが
負けん気の強い泉のカンに触るんですねー。
泉くんの他のコにない気の強さは実の兄と、
兄みたいな浜ちゃん(と浜ちゃんの挫折)の
相乗効果があるのかもしれないです。面白い。

ところで「うえ」「した」には2人以上の兄弟姉妹での状況もありまして
才能という面で特筆すべきは「末っ子」という存在です。
兄弟姉妹内でのライバル関係は男同士の2人きょうだいで特に著しいのですが
結局最強なのはやはり「末っ子」
親からの愛情も自由さも要領のよさも、一巡してすべて与えられ、
幼少から自然に英才教育を施されているようなもの
だそうです。
結局どんなワガママもたいてい最後には聞いてもらえる立場にいるので
ゆえにあきらめることを知らないし考えない大成することが多いわけです。
前述の「した」のなかでは真柴くん(兄姉)、秋丸くん(姉姉)、
(・・・岩鬼も兄兄兄4人兄弟の末弟)
そして田島くんは男女バランスのいい5人きょうだいの末っ子。
しかも大家族というおまけ付き。・・・がんばれ花井にーちゃん。



さて、「まんなか」です。
当然2人以上のきょうだいが前提なので、
そこにはすでに社会が形成されています。
「末っ子」がすべてを残らず与えられるのに比べ
「まんなか」はなんでも程よく得ます。ゆえに
バランス感覚のよさと状況判断に長けているのが大きな特性といえましょう。
「うえ」の面倒見のよさがまんべんなくも紋切り型なら
「まんなか」は困っているひとをみて
その状況にあった手助けをすることができる
のです。
つまり本当の意味で、面倒見がよく親切だということでしょう。
「まんなか」のひとが困っているのを助けないときは、
それがのちのち相手のためになると思ってのことなんですね、三橋くん。

・・・もうすでに固有の人物像が浮かんでいることと思いますが
西浦では、いいひと代表栄口くん(姉弟)と巣山くん(兄弟)。
他校では、ヤマさん(姉妹)・大地(兄兄兄妹。彼も広義では末っ子に近い)
・カグヤマくん(兄妹)。

必然的に少ない(2人以上のきょうだいがそもそも稀少だから)
「まんなか」のなかで、副部長が2人もいるのがいい事例です。
ちなみに桐青は、うえ・した・まんなかでそれぞれ
部長・副部長・副部長を振り分けていて実にバランスがよい。
西浦はうえ・うえ・まんなか。
・・・下級生が入ってきたら栄口くんが大変そーだな。
(しかももうひとりの副部長が一番社会性無いし。)


そしていよいよ本題、「ひとりっこ」です。(前置き長!)
ひとりっこの人格形成は、その環境に大きく左右されるそうです。
ゆえにマイペースだったりしっかりしていたり才能豊かだったり。
環境によって180度変わるとか。
・・・しかしどんな環境でも多かれ少なかれみられる特性は

ひとりっこは概して他人の気持ちを理解しない
ということです。転じて、
ひとが自分の気持ちを理解しようと思っていることも考えない。

・・・重ねていいますが、
ひとりっこにケンカを売っているわけではありません。
要は感情のガードが堅い、ということです。
当然、主人公・西浦エースの三橋がひとりっこなのですが
実はプロフィールが明らかになっているキャラクターで
なんともうひとりだけいるのです、ひとりっこが。
桐青3年・ファースト本山裕史。
・・・とたんにモトやんがミステリアスに見えてくるのが不思議です。

スポーツマンガの主人公にひとりっこが多いのは
それゆえ劇的な心情変化がドラマチックだからでしょうか。
栄純や翼くん、テニスの王子もそうじゃないっけ?
ジョナサンやジョセフや丈太郎も。
注:ジョジョはスポーツマンガではありません。

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2007年12月28日 (金)

アフタヌーン2月号

なーんで?どーして?
どーしてダミーサイン送んないの?カントク。
あそこですんなりバラしたら、タジマの気付き損じゃーん。

今月は美丞の攻撃からの2月号。
9オモを3分の2終えて、結果は3安打1ホーマーの11—5。



三橋の(お願い、打たないで!)が、不可解でちょっと飲み込めない。

このマンガは、プレイヤーの一歩外で野球をみているのが
よくも悪くも最大の特徴だと思っているのですが
このセリフ(というかこの感情)は、
たぶん全ての球児が試合中ずっとおなかに抱えている
切実な願いだと思うのです。
(勝ちたい)とか(負けたくない)ではなくて
(打たないで)や(こっちにボールくるな)という本能。
だけどその感情は意識の表層にのせてしまってはいけない感情で、
つまり、言葉は悪いかもしれないけどスタンドやテレビ前でいう
「がんばって」と同じくらい、投げやりで無責任な言葉だと思う。

あの、投げることが大好きであきらめの悪い子が
唯一無二の自分の武器であるコントロールや、ここまでの試合で
すこしづづ近づいてきた西浦ナインを頼むのではなくて
ただ相手チームが見逃してくれることを願うなんて。

要するに三橋は、キャッチとしての田島をほとんど信用していないんだな。
予期せぬサードからのコンバートや4番との二重の責任を
背負っていることや、それでもあの強肩や鈍らぬ判断力で
必死で追加点を防いでいることを、彼はあまり意に介していない。
ヤツはいまだに、キャッチとは自分を
気持ちよく投げさしてくれるひとという認識から
やっぱり脱却していないんだなーと思ってガックリ。
少しは成長したのかと思ったイレギュラーで魅力的な投手は
まだまだホントのエースにはほど遠い。
エースって、なにかね三橋くん。

野球はインターバルの多いスポーツで、
それゆえ、ラッキーはあっても奇跡の起こることは
めったにない競技だと思います。

もうホントに、この展開で西浦が勝てるはずはない。
しかして美丞がこの試合に勝ったとしても、
ココロの壊れかけた捕手を抱えて(しかもそれに気付きもせず)、
さらに勝負どころに甘さのある彼らがこの先を勝ち進めるとも思えない。
夏が終わるとあっという間に秋も過ぎて、
もっとやれたんじゃなかったかという苦さと後悔と
でも、今年のはじめとはまったくちがう決意を残して終わる
1年目となるような気がします。

触れたくないような痛みを描くことを得手(あるいは必然)とする
作者の本領発揮なのでしょうか。



てか、これで美丞が負けるとなると
岳士がよっぽど大変な目にあう以外想像つかない。
もう、それだけはホントに勘弁して欲しい、というのが
野球好きの傍観者の本音です。


ちなみに。
美丞の宮田くんは5番なワケですが、雑誌掲載時に
数字の重要な部分をちょいちょい間違えることの多い作品です。
原因はやはり担当さんが野球を知らないことにあるんでしょうか。
いや、間違い自体はよくあるアナウンスでいい間違える程度の、
たいしたことないものなんですが
試合運びの描写のわかりにくさと相まって
変に混乱させてないかしらと、いらない心配をしています。

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2007年11月27日 (火)

アフタヌーン1月号

相変わらず、マンガに関しては冷静だけれど
野球に対しては動揺しっぱなしの感想です。

試合は今回も西浦高校の攻撃から。
点差はかわらず、7ー4の8ウラ。
打順は5番からで、1番手はセンター・花井キャプ。
はっきりいって打撃に関しては今まで、想定されているチカラを出し切れたことのない花井くん。
それは4番・田島の天才性プラス、新造西浦のチームバランスの悪さを表現する上での
手法だと思うのですが、そろそろ魅せてくれなきゃどーしようという感じの3回戦。

チームバランスの悪さとは、単純な弱いとか強いとかではなくて、
物語内でもよくいわれる「オレが点とられなきゃ勝てる」
「お前が0点に抑えても点が取れなきゃ勝てない」といったたぐいの意味です。
たとえば現時点では田島はかなり完成されたプレイヤーですが、
唯一の弱点はもちろんその体格。スタミナを必要とするチームスポーツで
身体が小さいということは、もうとてつもないハンディキャップで
彼はズバ抜けた身体能力と眼力・直感などなどあらゆるセンスを持ちながらも
(否、持っているからこそ)硬球を使用する高校野球では
ホームランを打てない4番打者としてキャラクターがつくられています。
西浦が強くなる過程で彼がホームランを打てるようになる、
という未来は多分設定されていないわけで(※)
つまり、彼らが試合に勝つためには、4番の2塁打で点を入れられる1・2・3番の先攻と
4番をホームに返すための5番以下のバックアップが絶対的に必要。
そのための今のピンチであり、そのためのこの実戦。
チームワークって思いやりだから相手が本気で困ってないと身に付かないのよね。

(※)あくまで高校の3年間は、という意味です。あの才能と身体能力に加えて、
田島の度胸と勝負強さと状況判断の早さと、なにより気持ちの強さは体格を補ってあまりありすぎ。
プロでも身長の低い名手はいっぱいいるさ。
赤星とか立浪とかイバタンとかニシさんとか草野さん(キャー)とかー。
(まえから170、173、173、171、170。〈Yahoo!調べ〉)
データではヤク・石川くんが169と小さめですが、
ハム・武田弟が実は公称より2センチ低いというウワサもありますよ、田島くん!
(注:武田勝・久は兄弟ではありません。)

さて。1球目のストライクをセンター返しで1塁打。
中高のチームスポーツでは主将はたいてい最高学年がなるもので
3年生としての年月を必然的に自信や重みにつなげることができるけど
1年だけの西浦では全てが同時スタートの実力勝負。
練習や日常が完璧なキャプテンだからこそなおさら、自信を持っている打撃で
チームを牽引できないことを、マジメな彼は密かに気にしていたのではなかろうかと思っています。
同学年だけってのもまた、特殊な厳しさがあるよねえ。来年以降はなおさら。
同い年のちびっこたちはまだしばらく、一番身近なライバルには気がつかないのだろうけど。

続いて2番手・6番ファースト沖くん。
ナチュラルにゾンザイな阿部のおかげで他のメンバーたちは
気持ちを即プラスに持っていけたようだけど
やさしくてやや気の弱い沖くんはやっぱり責任を感じてしまっているようで
阿部のケガの経緯やその後のバッテリーの苦悩を思いだしてしまっています。
(詩人・栄口と違って、ビジュアルでのモノローグに性格が出ていておもしろい。)
が、ノーツーで入れてきたストライクをピッチャー返しの1塁打。うまい!えらい!
ノーアウト1・2塁で反撃開始かと思いきや
3番手は阿部に代わって公式戦初出場・初打席の西広くん。
監督の指示はもちろんバントだけど、一度もバットに当てることなく三球三振。
手も足も出なくってバント指示なのに最後は振っちゃうほどテンパっています。
たった10人の部員のなか、初心者で補欠ってことに甘えてたつもりはないだろうし
監督だってそれを認めているけれど、ホームからまっすぐベンチに戻りながら
彼はもっと自分ががんばることができたのではないかと激しく自戒します。
こうやって、みんな強くなっていくんだな、高校生。
元陸上部の西広くんは足に期待です。頭脳と判断力にもね。

4・5番手は水谷&ネクストの三橋。
・・・えーと。確かに三橋は打撃はあまりよくない設定ですが
彼は西浦のエースなワケで、基礎練・守備練・打撃練習に加えて
当然ピッチングをメインに練習します。それゆえのあの精密なコントロールなワケで。
その練習比率を棚に上げて「オレしかいねー」とかゆっちゃうの?
日本シリーズで大泣きしていたニャーを慰めるSHIMIZUのようです。
つまり、よりによっておまえがゆーのかよ!と。
水谷くんはストライク先行で2球目をなんとか進塁打としましたが
2アウトランナー2・3塁でピッチャー三橋に打順がまわって来ます。
・・・もう8回ですからプロの試合なら代打を出しますよね、岡田監督。
ですが、左打ちの三橋は理論的には右ピッチャーにはやや有利だし
ノーコンを自覚している匠くんは余計に、右打左投の投手が苦手のようです。お?

ボールを2つみてのファウル、ボールで1ー3。
もう次はストライクしかないとヒッティングに入る三橋ですが
その打ち気を警戒されてのスライダー!うわーよくとめたなー三橋。
あんだけのスイング途中でとめてカラダ変にしてないか心配。
フォアでの出塁はなんだかんだ言っても1塁を空けてくれたおかげです、コメが。
そしてチャンスのオトコ・泉くん登場。
こちらもストレート待ちで1球目からキメ球のスライダーに手が出ず
あっという間に2ー0。もうヤバいところで3球目は待ちに待ってたストレート。
実は泉くんも監督も読み負けしているんだけど
匠くんの希望を優先してセンター前に運ばれてしまう美丞バッテリー。
1点返されて7ー5。
時々みられる美丞ナインの勝利への甘さが
なんとなくすっきりしませんが、それはまあ後においといて。
6番手の栄口くんは三球三振で3アウトチェンジ。
匠くんはしかし、ホントにいい投手だな。
球威は落ちてきてるみたいだけど、制球力ない割に
ストライクを気合いで入れられるし、岳士をからかう余裕もあります。
岳士は、すごく真面目なイイコで・・・それを知った上でのあの行為なんだろう。
やっぱ今のロカさん嫌いだ。

美丞ベンチ。
今日の反省を活かせるような未来を、もう自分には描いていない岳士に
滝井監督の説教はちょっとキツい。
やっぱなにも気づいてないのかなと思ってがっくり。ホントに?
でも気づいていてほっておくわけないと思いたい。
いよいよ最終回の9オモ、美丞の打席は9番から。
読まれているストライクのサインとキメ球から、ドンピシャのカーブを初球打ち。
振り切っているからレフト側でしょうか。
ノーアウト1塁で、4番・和田キャプにまわってしまいそうです。うわーあ、もう。


4人もランナーが出て追加点1点かー。
この試合、延長も考えられますが当然カードの少ない(てゆうかもうない!)
西浦には圧倒的に不利な展開です。
美丞が勝った気になってる(ように見える気楽さを感じる)のが今月の突破口でしょうか。
でもそこまで余裕の点差じゃないはずだし、
無名とはいえ西浦は去年の優勝校を下してるんだよ?
しかも監督出身校の強豪・桐青を。うーん?

ところで。
どーやらわたし、必ずしも西浦をオーエンしているわけではないらしい。
来月は、筋肉質の悪魔がわるいことするんですよ、きっと。

ちなみにいま連載中でたのしみにしている野球マンガは
アフタヌーンのコレとマガジンのアレとモーニングのソレです。
モーニングのソレを描いてる人のマンガは競輪のソレもすごくすきです。

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2007年11月17日 (土)

アフタヌーン12月号

あと3回で3点差。
高校野球において7−4の3点差がもう厳しい、と思うのは
和さんが美丞を知っているからだろうな。
それは彼がロカさん、そしてそのロカさんが就職もせずに(←想像。
でも大学卒業したてのコーチなんてバイト程度のもんでしょうな)
サポートをしている滝井監督に、間接的な信頼を寄せているからだろうとも思いますが、
西浦の実力を痛感している名捕手ですらそう思うってのは、
いよいよヤバい感じの7回ウラです。


西浦の打順はトップに戻って1番手・泉くんは三振で1アウト。
2番・栄口くんはよくやったね!
あの局面でボールを2つ見ての心理戦はさすが副キャプ!
前回の身体を張った捕球といい、シニアで野球をやっていたコは
学校やリトルとは別の観点から、打順の意味やいま自分のすべきこと、
「考えて野球する」ということをみっちり仕込まれてくるのでしょうか。
やさしいだけじゃないしっかりものの彼はプロになったらぜひハエヌキで!
もうすごく人気でるだろうなー、いずれ選手会長なんてやっちゃったり。
大社ドラ6位で西武なんてどうでしょう。地元推奨派です。
・・・さて。3番・巣山くんは打たされてファーストフライ。
確かにセオリーはバントでサインもそうだけど、
いまの田島になんとかしてもらおうというのは、実に消極的でいかんですよ。
ああでも忘れがちだけど、どいつもこいつもまだ1年生だもんなあ。
コドモってことは所詮、無意識に依存体質の生物なわけです。
それに気づくのはコドモでなくなってからなので、少し苦しい。
2アウトでランナー1塁、4番・パニック田島。
キャッチで4番(・・・しんのすけ!)はまだしも
いきなり逆っていうのは、もうどんだけ大変か想像もつかない。
結果は栄口くんの健闘もむなしく、残塁でチェンジの8オモ。
匠くんはチョーナマイキでいい投手。


三橋ほどの制球力を持った投手なんて、プロにだってめったにいません。
だから、偶然とハッタリに支配される野球というゲームの中で、
自分の思った通りの配球で試合を進められるなんて、
そんな夢そのものの状況に抗える捕手なんているわけない、と断言します。
阿部の過去と性格のキツさから(てゆうか高校男子としては阿部に限らずどの子も
すごく穏やかだと思うけどね!地元の球児とかみてると坊主でなきゃチンピラかっつーぐらい
ガラわるくて、でもそれがフツーだし)阿部に努力を求めがちだけど、
この場合イレギュラーなのはむしろ三橋。
お互いいろいろ考えて反省しててすごくえらいけど、
潜在的にハルナよりずっとワガママじゃんと思っていたエースの思わぬ成長にびっくり。

それでも、上から下へ受け継ぎながら「考える野球」をより早く実践してきた美丞ナインは
チームづくりも監督との連携も、西浦より当然完成されています。
つまり監督にいわれて理解するのと、自分たちの理解が監督に近いのでは
ずいぶん差があるということです。
もうね、フツーなら勝てないよ。相手だって躊躇なく勝ちにいくさ!
だって後がないんだもん高校野球。
だからあの試合、最終回の落合の采配はだれがなんといおうが
間違いでもエゴでもない。
もし山井のマメがつぶれてなかったとしても
必要だったら落合は岩瀬をマウンドに上げただろうし
きっとみんながそれに納得したよ。
あの試合あの場面で、なにより必要だったのはたったひとつの勝ち星で
それがどんな大記録より重要だったのは
第1戦で完投してシリーズタイの奪三振記録を打ち立て
さらにあの若さで沢村賞まで受章したダルの今日までの表情をみていればよくわかる。
そして大記録を残せなかったからといって
山井の投球がとんでもなくすばらしかった事実に変わりはないんだし!

・・・話がそれました。
それでもやはりマンガですから、
野球好きには非常に苦しく痛い伏線が張ってあるわけです。
グラウンドに思いを残してそこから動けないでいるロカさんに、
少しづつ狂わされている岳士。
過去の出来事が澱のように積み重なって身動きがとれなくなった彼は
自分とは関係ないはずの阿部のケガまで背負ってしまったようにも見えます。
もしこれが西浦の勝利の突破口だとしたら、それはとてもつらいことだ。
みんなにいってやりたい。
準太にも利央にも和さんにもタイさんにも、
もちろんロカさんにも。
ついでにクリス先輩や、丹波先輩にも。
そして広陵の野村くんにも。
甲子園を目指した高校の3年間は
激しく短く辛いことの方が多かったかもしれないけど
そこで全てが終わりじゃないよって。
あの夢の中にいたような試合の後、甲子園を思い返すたびいつも浮かんでくるのは
応援していたはずの佐賀北の子たちではなく、負けてしまった彼らのことです。
今年の高校生ドラフト、優勝の進学校からはもちろん
強豪で知られる準優勝・広陵からも、プロ志望届を提出した選手はひとりもいませんでした。

岳士のやったことはけして許されることではないけど
でもいま、あの状態の彼から野球を奪うのは
人生そのものを奪うのに等しいことなのではないかしら。
ケガは、克服できる。
治っても治らなくても、いつか過去にできます。
でも自分が一番大切にしていることでついた内側の傷は、そう簡単に埋まるものではなくて、
だからころ、岳士をたすけてやってほしいと、切実に思います。
もしまだ、間に合うのなら。


ストライクのサインを読まれてのさらなるピンチ。
でもいまの三橋に以前ほどのコントロールはなく、
つまりサイン通りにストライクを入れられないというわけで。
不本意なかたちで西浦が勝つ伏線が、やっぱりちりばめられているように思います。
期待(というよりせめてもの救い)は、美丞が負けることでロカさんに鉄槌が下ること。
彼の場合は滝井監督にバレることで、結果救われると思うし。
そして西浦の子たちが困難の前に、だれも野球をあきらめてないことでしょうか。


しかし、キツいですね。
ホントの試合ならどんなに長くても5時間あれば終わるのに
彼らはもう何ヶ月もかけてひとつの試合に挑んでいる。
みている方は、なんだか気が気じゃないっす。

あと1週間でまた次の号が発売されます。

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2007年9月26日 (水)

アフタヌーン11月号

ところで。
例の大人気ヤキュー漫画ですが、当然読んでます。
すごいですよね、この漫画。

先月は配球オタクのいばりんぼ捕手がホームで接触、
重めのネンザでベンチにひっこみました。
もともと部員の少ないチームではありますが
危機予測をおこたらない若き名将のもと、
あふれる野球センスの究極野球超人・4番くんが控えのキャッチとして後を継ぎ
もう後のないシートを組み直して再度、試合に挑みます。
さて、どーなる今月。


以前から、日々の練習方法や練習風景・野球理論や細かいルール、
球児の日常やココロの機微なんかは
とてもわかりやすく丁寧にじっくりと描いているのに
試合の流れだけ、実際の野球を知らない人には
わかりづらい表現をするのはなぜなんだろう、と思ってました。
つまり、ふつう野球を観ている時には、各チームのオーダーシートやら
いま塁上にいる選手のポジション・打順、プロだったらケガの有無・年齢・走力・、
そんなことを自然にアタマにいれつつ同時に、
ここでイッパツがでたら何点入って何点差がつくか、二塁打だったらどうなるか
果ては、それを返すための自軍のクリンナップはどういうタイミングでまわってくるのか、
そんな予想なんかもたてながら試合を観ているのです。

今回、田島がはじめて座ったことにより
いままでは、ナントナクスゴインデショ?と思われていた
三橋のコントロール、阿部の配球の緻密さが、
すでに読者認識済みの天才・田島の感覚を通して理解できるという
あざやかな構成になっています。
やっぱり、あえて読みづらくしていたんだなあと思いました。
つまり、実際の野球への知識アップを要求されているわけです。
ゆさぶりをかけられているんですよ。
漫画もおもしろいけど、ホントの野球はもっとスゴイよって。

キャプテンやプレイボール、スラムダンクも
そのスポーツに対する作者の理想の形やリアルな姿が
みえてくることにちがいはないのですが、
この漫画はそれがきっちり意図的な気がします。
そーゆーところが「マジスゲエ」と思うわけです。

□本日の普通の感想。
「オレを 頼ってくれ!」よくいった三橋!
たぶん言葉自体に意味や具体性はないんだろーけど
この思いを言葉にして外に出せたことは
のちのち三橋を助けてくれるよ!
つーか、同クラ ・田島くんとの関係性があったからいえたのだろうけども。
阿部相手だったらあの子がどんなに弱っていよーが
いまの三橋にあんなこといえないだろーな。
・・・捕手として、それはどーなの? 阿部クン。
いやしかし。コーコーセーって1試合ごとに激しく成長するね。セイシュンだなあ。

さて、現在7ウラ。
きばってほしーけど来月は悪魔のロカさんがでばってきそうです。
いまのロカさん嫌いだ。あーゆーのは絶対だーめーだー。
でもまだまだ彼も青年なんですよねえ、いくらおっさんにみえようとも。

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